これまで、アジア、南北アメリカ、ヨーロッパと、それぞれの地域のIT技術者数についての調査結果を4回に渡りご紹介してきました。
第5回の今回は、あまり注目されることがない中央アジア・西アジアおよびアフリカを取り上げて、これらの地域でどのくらいの数のIT技術者が働いているのか調べていきたいと思います。◆世界92カ国のレポートは、下記にて公開しています
「92 カ国をデータで見みるITエンジニアレポートvol.1 世界各国のIT技術者数まとめ」
URL:https://git.resocia.jp/info/post-developers-around-the-globe-survey/
※本連載では、下記中央・西アジア9カ国、アフリカ11カ国を調査しています(※略称、順不同)
中央・西アジア:トルコ、イスラエル、カザフスタン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、キルギス、アルメニア、クウェート、キプロス
アフリカ:エジプト、カメルーン、アルジェリア、エチオピア、ガーナ、セネガル、モザンビーク、モーリシャス、ザンビア、ルワンダ、マリ
※IT技術者数は、情報通信業に就業しており、国際標準職業分類 で「専門職」「技師、准専門職」に分類された人としています
中央アジア・西アジアでデータを確認できた9カ国では、IT技術者数の合計は41万4千人となり、109万人である日本と比べ、半数以下となりました。
これを国・地域別に表したのが、図表①「各国の情報通信就業者数とIT技術者数~中央・西アジア編」です。中央・西アジアでIT技術者数が最も多いのは、14万2千人のトルコ、次いで13万4千人のイスラエル、6万9千人のサウジアラビアと続きます。トルコ、イスラエル、サウジアラビアの3カ国で、この地域の約8割のIT技術者を占めています。
<出典>国際労働機関(ILO)の統計データベースより作成
<情報年>イスラエルとカザフスタンが2015年、サウジアラビアが2016年、他は2017年
次に、各国におけるIT技術者の割合を、図表②「各国に占めるIT技術者の割合~中央・西アジア編~」で見ていきます。
中央・西アジアで最もIT技術者の割合が高いのはイスラエルの1.54%、次いで、キプロスが0.93%で、この2カ国は0.86%の日本よりもIT技術者の割合が高いことになります。
※出典および情報年は、図表①と同じ
続いて、IT技術者がどのくらい増えているかについて、国別にみていきたいと思います。
IT技術者数を、データが収集できた直近年と比較した増減率をまとめたものが、図表③「各国のIT技術者数の伸び率~中央・西アジア編」です。
データを確認できたのは、トルコ、イスラエル、キプロスの3カ国のみでしたが、その中で最も増加率が高いのはキプロスの14.29%でした。トルコは8.40%、イスラエルは2.29となりました。
※出典および情報年は、図表①と同じ
アフリカでデータを確認できたのは11カ国、それぞれの情報通信業就業者数とIT技術者数を、図表④「各国の情報通信就業者数とIT技術者数~アフリカ編」で見ていきたいと思います。
この地域でIT技術者が最も多いのは、エジプトとカメルーンで8万7千人、次いでアルジェリアとエチオピアが2万5千人で続いています。
アフリカ11カ国合計では、56万8千人と、109万人の日本の約半数となりました。
<出典>国際労働機関(ILO)の統計データベースより作成
<情報年>2017年:エジプト、アルジェリア、モーリシャス、ザンビア、ルワンダ、2016年:マリ、2015年:ガーナ、セネガル、モザンピーク、2014年:カメルーン、2013年:エチオピア
次に、アフリカ各国において、全人口に占めるIT技術者の割合を、図⑤「各国のIT技術者の割合~アフリカ編」で見ていきます。
最もIT技術者の割合が高いのはモーリシャスの0.63%であり、次いでカメルーンが0.39%と続きます。他の国はすべて0.1%未満となりました。
※出典および情報年は、図表④と同じ
尚、アフリカ各国におけるIT技術者数の伸び率は前年データが確認できず、算出できませんでした。
◆世界92カ国のレポートは、下記にて公開しています
「92 カ国をデータで見みるITエンジニアレポートvol.1 世界各国のIT技術者数まとめ」
URL:https://git.resocia.jp/info/post-developers-around-the-globe-survey/
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