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テレワークとは?導入するメリットとデメリットを簡単に解説

作成者: Human Resocia|2023/02/19

2020年の新型コロナウィルス感染症の拡大を受け、テレワーク(リモートワーク/在宅勤務)を導入する企業が増えています。

テレワークは新たな仕事のスタイルであり、働き方改革の推進にも有効です。

人材確保や企業のイメージアップに効果的であるため、導入を検討している企業も多いのではないでしょうか。

この記事では、テレワークの概要と導入するメリット・デメリットについて解説します。

「テレワークの導入を検討している」「テレワークの詳しい内容を知り今後に活かしたい」と考えている担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

テレワークのほかにリモートワークや在宅勤務などの名称がありますが、いずれも意味は同じです。本記事では、テレワークという名称で統一しています。

 

テレワークとは

テレワークとは、「情報通信技術(ICT=Information and Communication Technology)を活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方」と定義されています。

新型コロナウイルス感染症の拡大以降よく耳にするようになりましたが、テレワークという名称はTele(離れた場所)とWork(仕事)を組み合わせた造語です。

簡単にいえば、従来の職場から離れた場所で働くことを意味します。

当初は感染予防に有用という側面が強かったのですが、近年では、業務効率の向上や従業員のワークライフバランスを目的として導入する企業も増加傾向にあります。

 

テレワークの種類

一般的にテレワークは、自宅で働くことだと認識される傾向にあります。

しかし、テレワークは大きく分けて3種類(在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス)に分類されます。ここでは、それぞれの詳しい内容をご紹介します。


在宅勤務

在宅勤務はその名の通り、従来の勤務先を離れて自宅で働くことを意味します。

企業に在籍しているかフリーランスかで、雇用型テレワーク・自営型テレワークと呼び分けます。

在宅勤務は、毎日テレワークする場合と一定の頻度で実施する場合に分かれ、企業の方針やニーズによってさまざまです。

また、1日の中の1部を在宅勤務とする部分在宅勤務を導入している企業も多く、家族行事への出席や行政手続きを行う必要がある時に有用です。

部分在宅勤務を半日休暇や時間休暇と組み合わせることで、従業員のニーズに柔軟に応えられます。


モバイルワーク

モバイルワークは、会社や自宅以外の場所で仕事をする勤務方法です。

モバイル勤務と呼称されることもあり、主に外出する機会が多い営業職の方に活用されています。

出張や訪問に伴う移動時間を活用したり、カフェやホテルのラウンジなどの公共スペースを利用したりして効率的に働くことが可能です。

また、直行・直帰を活用すれば勤務先に戻る時間が不要になり、従業員のワークライフバランスの実現にも効果的です。


サテライトオフィス

サテライトオフィスとは、本来の勤務先から離れたオフィススペースを指します。支社や支店と同じものだと思われるかもしれませんが、まったくの別物です。

サテライトオフィスは大きく分けて2種類(専用型と共用型)あり、企業の方針やニーズによって使い分けられています。

専用型とは、企業が自社専用で利用するサテライトオフィスです。

在宅勤務の代わりに自宅近くのサテライトオフィスを利用したり、営業や出張の際に立ち寄ったりするなど、幅広い活用方法があります。

一方で共用型は、複数の企業や個人事業主が共用で使用するオフィススペースです。

コワーキングスペースやシェアオフィスと呼称されることもあり、当初は起業家やフリーランスの方に広く利用されていました。

近年では、企業がオフィススペースを提供している施設と契約をし、従業員に利用させているケースが増加傾向にあります。

 

テレワークのメリット

テレワークは時間と場所にとらわれない、新しい仕事のスタイルです。

テレワークには多くのメリットがあり、近年では導入している企業が多く見受けられます。ここでは、テレワークを導入する5つのメリットを紹介します。


事業継続性の向上

テレワークを導入することで、緊急時における事業継続性の向上が図れます。

近年の新型コロナウイルス感染症の拡大で、事業に多大な影響を受けた企業は少なくありません。

今後起こり得るかもしれない緊急事態に備え、テレワークへ移行できる環境を整えておくことが大切です。

また、台風や地震などの自然災害が多い日本では、いつどこで被災してもおかしくありません。

災害時は公共交通機関の停滞が予想され、従業員が出社することも難しくなる可能性があります。

テレワークを早い段階から導入しておくことで、突発的な災害が起こったとしても事業を継続していくことが可能です。


多様な人材の確保

働く場所にとらわれないテレワークは、多様な人材の確保に効果的です。

育児や介護を理由に、やむを得ず仕事を休職または退職した方は多くいます。中には専門スキルや長いキャリアを持つ方もおり、企業にとって即戦力となる人材です。

テレワークはそういった状況にある方にとって、再び働く選択肢にもなります。

これまで企業は、通勤圏内の人材しか採用できませんでしたが、テレワークを活用することで、全国から優秀な人材を確保できるようになります。

特に、有資格者や、経験・スキル重視で人材を採用したい場合は、全国から採用できるフルテレワークが有効です。


デジタル化の促進

テレワークを導入することは、企業のデジタル化を促進させることにもつながります。テレワークの導入にあたって、資料や書類のデジタル化は避けては通れません。

それぞれの場所で働く従業員と紙ベースの書類をやりとりすることは現実的ではありません。

テレワークを導入する際は改めて業務フローを見直し、不要な書類を洗い出すことでデジタル化への移行を円滑に行うことが可能です。

また、社内独自の資料や書類は比較的デジタル化しやすく、一部だけでも移行しておくことでテレワークをする従業員の負担を軽減できます。

業務を自動化するツールや、SaaSソリューションなどのデジタル化ツールを組み合わせることで、業務効率も図れます。


コスト削減

テレワークを導入することで、交通費やオフィスの管理維持費などのコストを削減できます。

従業員が自宅で働くことによって、通勤に必要な費用が不要となります。

それに伴い、オフィスに出社する人数も減少するため規模縮小を図ることができ、家賃や光熱費などの経費を大幅に削減することが可能です。

定期的な出社が必要な場合は、座席のフリーアドレス制を採用することでオフィス規模を縮小しつつ効率的に活用できます。

また、資料や書類のデジタル化が進むことで印刷に必要な紙やインク代を節約することができ、さらにコストの削減が可能です。


企業のイメージアップ

近年ではワークライフバランスを重要視する方が増えており、テレワークはそういった方のニーズに応えられます。

テレワークは柔軟な働き方を実現できるとして、既存の従業員だけでなく求職者に対して強いアピールポイントとなります。

また、テレワークの導入は働き方改革に積極的に取り組んでいる証明にもなり、企業イメージの向上につなげることが可能です。

従業員のニーズに柔軟に対応する企業の需要は高く、今後の人材確保にも大きく影響します。

実際に、当社が実施したアンケート調査では、テレワーク実施者の6割以上が「仕事のモチベーションが上がった」と回答し、「今の仕事が好き」と回答した人は、テレワーク未実施者より高い結果が出ており、テレワークが従業員のエンゲージメントに一定の効果があることがわかっています。

 

テレワークのデメリット

テレワークに限らず、何事にもメリットがあれば当然デメリットもあります。

テレワークを適切に導入できなかった場合は、かえって業務効率の低下につながる可能性があるため注意が必要です。

ここでは、テレワークを導入する5つのデメリットをご紹介します。


勤怠管理

多くの企業がテレワークの導入を見送る理由として挙げられるのが勤怠管理の難しさです。

テレワークは従業員がそれぞれの場所で働く性質上、勤務態度や業務の進捗状況を直接確認することができません。

そのため、意識的に確認をとる必要がありますが、必ずしもこれが正解とは限りません。

確認方法を誤ってしまうと、従業員が監視されているような感覚に陥り精神的ストレスにつながる可能性もあります。

テレワークを導入する際は、専用の勤怠管理システムの活用や管理体制の見直しを行うことをおすすめします。


セキュリティ上のリスク

テレワークをする従業員は、自宅や公共スペースのインターネット環境を利用して仕事することが想定されます。

個人の自宅で高度なインターネットセキュリティを導入していることは稀であり、情報漏洩や不正アクセスのリスクがあります。

特に公共スペースのインターネット環境は通信が暗号化されていないケースが多く、誰にアクセスされてもおかしくありません。

従業員が働く環境は会社側で整備しなければなりません。

そのため、テレワークを導入する際は従業員一人ひとりの環境を確認し、必要に応じてウィルス対策やセキュリティソフトの導入を行うようにしましょう。


長時間労働のリスク

テレワークをする従業員は目が届かない場所で仕事をします。

業・終業時間は従業員の自己申告である場合が多く、実際の勤務状況を確認することは困難です。

また、自己管理が得意ではない従業員の場合はオンとオフの線引きが曖昧になり、業務効率の低下につながる可能性があります。

職場であれば、従業員への声掛けや指示を直接行うことができます。

しかし、テレワークの場合は、気づかぬうちに長時間労働になる恐れがあります。

不要な長時間労働や違法な残業を防止するために、管理体制の見直しが大切です。


社内のコミュニケーション不足

テレワークは従業員同士がそれぞれの場所で働くため、コミュニケーション不足になりやすく注意が必要です。

特にチームで行う業務の場合、情報や意見の共有が容易にできないことから連帯感が失われることも考えられます。

テレワークは基本的に一人で働くため、従業員によっては孤独感をおぼえ精神的ストレスへ発展することもあります。

コミュニケーション不足を防止するためには、コミュニケーションツールの導入がおすすめです。

従業員同士が気軽に連絡を取り合える工夫をしておくことで、従業員の負担や業務効率への影響を最小限に抑えられます。


導入コスト

テレワークは、単に従業員を職場以外の場所に配置すれば良いというものではありません。

入に伴う環境整備や従業員が業務で使う機器の購入など、導入コストが必ずかかります。

また、従業員が自宅で仕事をする際の電気代を企業が負担する場合は、さらにコストがかかります。

しかし、テレワークを導入することで経費削減になることは事実です。

削減できる経費と導入にかかるコストを比べ、自社にとってメリットがあるか見極めることが大切です。

 

まとめ

この記事では、テレワークの概要とメリット・デメリットについて解説しました。

テレワークは新しい仕事のスタイルであり、柔軟な働き方を実現できます。

テレワークにはさまざまな形があり、企業や従業員のニーズや状況に合わせて導入することが可能です。

簡単に導入できるものではありませんが、メリットとデメリットを事前に把握しておくことで失敗するリスクを軽減できます。

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