総合人材サービス会社のヒューマンリソシア株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:高橋 哲雄、以下「当社」)はこのたび、世界各国のITエンジニア動向について独自調査し、「2025年度版:データで見る世界のITエンジニアレポートvol.17」を発表しました。本レポートは、世界114カ国について国際労働機関(ILO)等の公表データを収集し、集計・分析したもので、2020年より定期的に実施しています。
調査の結果、世界のITエンジニア総数は推計3,023.2万人となり、2020年の調査開始以来初めて3,000万人を突破しました。国別ではインドが米国との差をさらに広げ首位を独走しています。日本はITエンジニア数が前年比6.9%増と大きく伸長し、世界4位を維持しています。しかし、その供給源となる「IT分野の卒業者数」の平均伸び率は2.2%にとどまり、G7で最下位という結果になりました。現役エンジニアが増える一方で、教育機関からのIT専門人材の輩出が追い付かず、専門外からの流入に依存する構造が明らかとなりました。
<本調査結果のレポートにつきまして>本調査結果の全編は、以下にてダウンロード資料として提供しています。 |
(図表2) 最新年の前年データを取得できた81カ国を対象に集計しています。
世界各国でITエンジニアとして働いている就業者数について、データを取得できた計114カ国を対象に調査・集計したところ、総計で3,023.2万人でした。前年より63.2万人増え、対前年での伸び率は2.2%でした。前回調査(※1)での対前年での伸び率は6.1%であり、増加率は縮小しています。地域別ではヨーロッパが39.7万人増え、前年比で4.5%増と高い伸び、特に東欧エリアが12.0%増と大きく増えています。
※1)2025/01/21発表 「成長する世界のITエンジニア市場、2,994万人で前年比6.1%増、1位は急拡大するインド、2位に米国、3位は中国、「2025年の崖」が迫る日本は、4位を維持するも停滞の兆し」 URL: https://corporate.resocia.jp/info/news/20250121_itreport2024
国別でみると、ITエンジニア数トップはインドで、499.6万人となりました。インドは前回調査で米国を抜き1位となり、今回もトップをキープしています。2位米国は439.9万人の2位となり、インドとの差は、前回調査の39.1万人から59.7万人に拡大しました。3位には342.0万人(推計)の中国が入りました。インド、米国、中国の上位3カ国で、世界のITエンジニアの約4割強を占めています。なお日本は154.0万人で、2020年の調査開始から4位を維持しています。
(図表4・5)最新データ年の前年データが取得でき、かつITエンジニア数が5万人以上の48カ国を対象としています。
対前年での伸び率を国別でみると、1位は50.4%増と大幅増のスロバキアで、2位はポルトガル(26.7%増)、3位はフィリピン(24.2%増)も大きく伸長しています。ウクライナと国境を接するスロバキアとポーランド(11位)が上位に入っており、国際情勢に伴う人材移動やIT拠点の再配置の影響が考えられます。
日本は15位で6.9%の増加でした。米国(3.1%減)やドイツ(0.3%減)をはじめ、G7各国が減少もしくは微増にとどまる中、先進国の中では日本の増加が際立っています。
なお米国については、2022年に前年比で16.2%増の後、2023年には同2.0%増、2024年には3.1%減となりました。これは、コロナ禍のデジタル需要増で急拡大した人員の調整局面にあることに加え、開発拠点の海外移転や、AI導入による効率化などの影響が表れているものと推察され、今後は移民政策や就労ビザ動向の影響も考えられます。
なお参考までに、ITエンジニア数1位のインドでは、情報通信専攻の大学および大学院卒業者数は、2018年から2022年において、年平均5.7%増加しており、2022年には約55.9万人のIT卒業者を輩出しています(※2)。
※2)「全インド高等教育調査報告書」より、Information Technology、IT&Computer学部およびEngineering&Technology 学部のうちComputer Engineering専攻の、大学および大学院卒業者数を集計
続いて、総就業者に占めるITエンジニア比率(=IT人材の“密度”)を算出すると、最も高いのはイスラエルで5.4%でした。そして、アイルランド(2位)、スウェーデン(3位)、フィンランド(4位)、リトアニア(5位)、ノルウェー(6位)と、これまでの調査同様に、北欧諸国が上位に並びました。
G7ではドイツが最も高く3.1%で18位、G7の平均(カナダを除く6カ国)は、2.8%でした。一方日本は2.3%で29位とG7で最下位であり、先進各国と比較して低い結果となりました。国内で労働人口減少が加速する中、業務効率化や自動化の推進を担うIT人材の「密度」が低い実態が、DX推進の足かせとなることが懸念されます。
本調査により、日本において、「ITエンジニア数」の増加に対して、その基盤となる「IT卒業者数(新規供給)」の伸びが乖離している実態が明らかとなりました。実際に、現役エンジニアに対するIT卒業者数の割合を算出した「新規専門人材の供給率(ITエンジニア数に対するIT分野卒業者の比率)」をみると、米国が5.7%であるのに対し、日本は3.1%にとどまり、日本は「専門外からのポテンシャル採用」への依存度が高いことが伺えます。こうした実態から、高等専門教育を受けた人材の不足を背景に、企業が文系出身者などの理系学部以外の新卒(※3)や異職種からの採用や、リスキリングを通じて人材を確保するという、構造的な課題が見て取れます。
少子化が加速しDX需要が高まる日本において、新卒や異職種からの採用のみでは高度な技術力を要する旺盛な開発ニーズを満たすことは構造的に困難になりつつあります。このギャップを埋めるためには、リスキリングの強化に加え、増加著しい「海外IT人材」を戦略的に活用することが、企業の持続的な成長における重要な選択肢になると考えられます。
※3)参考:2025/06/09 発表 「新卒就職動向レポート ~大学等新卒でのITエンジニア就職者数は3年連続増加、大学院卒就職者数は8年連続増と高度なIT知識・スキルを有する人材ニーズが高まる」 URL: https://corporate.resocia.jp/info/news/20250609_it_newgraduate
世界60を超える国・地域から、1,500名超のエンジニアを採用し、国内企業に派遣しています。グループに国内最大級の日本語学校を持ち、短期間で、会話を中心とした日本語力を育成できることが強み。WEB開発やデータ分析・AIなどのIT領域に加え、BIM/CIM領域のエンジニアも多く活躍しています。多様な価値観を持つ多様な人材が、日本で活躍する機会の創出にも寄与しています。
●サービスサイトURL: https://git.resocia.jp
総合人材サービス会社として、人材派遣、人材紹介、業務受託、DXソリューション事業を全国27拠点で展開しています。1988年創業以来、教育事業をバックボーンに多彩なサービスを展開するグループの総合力を活かし、「人材」に関する幅広いサービスを提供しています。
●ヒューマンリソシアWebサイト: https://resocia.jp
ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、IT、美容、スポーツと多岐にわたる事業を展開し、2025年4月に創業40周年を迎えました。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、各事業の強みを生かし、連携しながらシナジーを最大限に発揮する独自のビジネスモデルにより、国内340拠点以上、海外4カ国5法人のネットワークでお客様に質の高いサービスを提供しています。
●ヒューマンホールディングスWebサイト: https://www.athuman.com/
●代表取締役: 高橋 哲雄
●所在地: 東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1階
●資本金: 1億円
●URL: https://resocia.jp
■本件に関するお問い合わせ■
ヒューマンリソシア株式会社 広報担当 吉田
E-mail: resocia-pr@athuman.com
■ヒューマングループに関するお問い合わせ■
ヒューマングループ 広報担当 若林、平
E-mail: kouhou@athuman.com
1) ITエンジニア数について
2) 就業人口について
3) IT卒業者数について
4) 調査対象とした国・地域(略称、順不同)
5) その他