~『建設HR』公共事業関係予算動向レポート~
総合人材サービス会社のヒューマンリソシア株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:御旅屋 貢、以下「当社」)が運営する、建設人事のお悩みに寄りそうオウンドメディア『建設HR』は、2022年度政府予算案から、国土交通省の公共事業関係予算の動向についてまとめ、『建設HRマンスリーレポート 2022年2月』 にて発表いたします。
2022年度の公共事業関係費は、当初予算に補正予算を加えた合計額は減少しましたが、防災・減災および老朽化した社会インフラ対策関連については、概算要求額以上の予算規模になるなど、国土強靭化計画の推進は喫緊の重要課題とされています。
【本件のポイント】
●2022年度政府予算案から、国土交通省の公共事業関係予算について調査
●2022年度公共事業関係予算、国土強靭化計画関連にて、要求額以上の予算規模となる
●2021年度の補正予算が2020年度よりも減少したため、2022年度の公共事業関係費合計は減少
※本レポートは、国土交通省の「予算決定概要」を基に作成しています。
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国土強靭化計画関連予算は、要求額を超えた予算額に
2022年度予算の基本方針は、「国民の安全・安心の確保」「社会経済活動の確実な回復と経済好循環の加速・拡大」「豊かで活力ある地方創りと分散型の国づくり」を3本の柱にして、2021年度補正予算と合わせて切れ目なく取組みを進めていくとしています。
防災・減災および老朽化した社会インフラ対策などの国土強靭化計画関連は、3本の柱の1つである「国民の安全・安心の確保」にあたります。公共工事関係費の合計額が減少している中でも、予算概算要求の要求額以上の予算が確保されており、重要課題として捉えられていることがわかります(図表①)。
【図表① 防災・減災、国土強靱化に関する主な予算項目と予算額】
気候変動による豪雨の激甚化・頻発化、切迫する巨大地震への備えが急務であることなどを背景に、国土強靭化計画の推進は喫緊の重要課題であるとして、今後コロナ対策で財政が逼迫する中でも、一定の予算規模は引き続き確保されるものと考えられます。一方、国土交通省の公共事業関係費は補正予算に頼って必要な予算額を賄っている状態が続いています。今後の予算を決定するにあたって、財政の逼迫化がさらに厳しくなることが予想される中、本当に必要な公共事業かをより細かく精査する動きが高まってくるのではないかと考えられます。
公共事業関係費の当初予算額、2014年度以降ほぼ横ばいで推移
国土交通省関係予算の公共事業関係費の2022年度当初予算は、前年比とほぼ同額の5兆2480億円(前年度比0.04%増)が確保されました。2014年度以降、公共事業関係費は5兆1700億円以上が維持されており、ほぼ同額が確保されています(図表②)。
【図表② 一般会計当初予算における国土交通省の公共事業関係費の推移】
2022年度の公共事業関係費、補正予算減少により、合計額は前年度比で減少
公共事業関係費の当初予算はほぼ横ばいで確保されていますが、緊急事態に対応するために新たに追加される補正予算については、2020年度の1兆9,342億円から2021年度は1兆5,706億円に減少しています。そのため、2022年度の当初予算に2021年度の補正予算を加えた公共事業関係費の合計額(※)は、2021年度よりも減少しています(図表③)。
※2022年度の当初予算に2021年度の補正予算を加えるのは、2022年度予算案を編成する際、2022年度当初予算と2021年度補正予算を一体とみなす「16カ月予算」としているため
【図表③ 当初予算に前年度補正予算を加えた公共事業関係費の比較】
※図表①~③は国土交通省「2022年度予算決定概要」より作成
【本レポートの全文はこちら】
<マンスリーレポート2022年2月号:最新(2021年12月)の建設業界の雇用関連トピックス>
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